3分スピーチの例文(朝礼) -2 |
先日、冠婚葬祭や公衆道徳について書かれているマナー本を見ていましたところ、駅のエスカレーターでは左側に寄って立つのがマナーだと書かれていました。右側はエスカレーターを歩いて上り下りする人のために空けておくということなんですね。それがさも当然のことであって、絶対的なルールのようにです。ちょっと、首を傾げました。
そうなんですね。確かに、私が新入社員の頃だったと記憶していますが、JRの大きな駅のエスカレーターなどでは、通勤時間帯には、大勢の利用者が自然と左側に寄って右側を空けるようになりました。私もそうでしたが、右側を大勢の人たちが急ぎ足で上り下りしていたものです。私がまだ学生だったころには、そんな光景を見ることはなかったと思うのですが。
確かに、通勤のときには多くの人たちがとても急いでいますから、エスカレーターで歩かない人が左側に寄るというのは、まったく合理的なマナーですね。それを誰に指図されたわけでもなく、自然とそうするようになったわたしたち日本人というのは、ある意味、大したものだと感心します。しかし、私が首を傾げるのは、忙しい通勤時間以外のときでも、ほんとうにそれがマナーだと言えるのか、ということです。
私は、朝の通勤時間だけは別として、エスカレーターでは歩かないことが本来のマナーだと思います。高齢者や幼い子供たち、体の不自由な人たちなどに迷惑をかけたり、ぶつかって危険な目に遭わせたりしないためにも、エスカレーターでは歩くべきではないと思います。たとえ気がせいているときでも、横に並んで立っている人に文句など言わず、おとなしく立っているのが、本来の正しいマナーでしょう。私は、電車1本乗り遅れることを心配するよりも、心のゆとりを失わないことの方が大切だ思います。
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